写真と空と自転車と

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芸術の秋 01

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10月になって、夜風が肌寒く感じる頃、ちょっと喉がガラガラしている。みなさん、健康に気をつけましょう。

大阪で作品の展示会があると姪っ子からメールをもらったので、早速行ってきた。ポタリングには最適の季節。桜宮公園を大川に沿って南へ下っていく、堂島川に面する堂島リバーフォーラムでのART NAKANOSHIMA 2018。

久々に見る姪っ子の絵、タイトルは「LAKE」。なんともいえないけどピンと感じるかどうかなので、どことなく下半分に水面の輝きを感じます。あかるい いい絵でした。主催者の奥村さんもいい絵だとおっしゃてました。昨年2017の奥村大賞にも選ばれているそうです。YKGのオーナーさんにもお会いしました。

絵が好かれるということは、すばらしい出会いだと思います。ひとりひとりに、好かれることが、大切なので。いい絵を描きつづけてほしいものです。陰ながら応援しています。

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by knos3 | 2018-10-22 11:13 | 住まい | Trackback | Comments(2)

桧スピーカーをチューニングする。04

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方針が決まったので、バッフルを外して側板の補強もとって一度全てを元に戻してから始める。

実験用の仕切板を現物にあわせて墨付けして、手鋸でカット。組み込んでみて、ピッタリ合うように修正する。割れやすいので小口はテープで補強、本番では端を薄板で補強して作り直すつもりですが、まだまだ実験中なので・・・・。

音は?というと、雑味が取れてすっきりしました。細かい音がはっきり聴き取れるようになって、内部の定在波っていうのはこういうことだったのかとあらためて思う。補強を全てとったので、側板が自由になったせいか、中低音が豊かに鳴るようになった。これはいいです。

しかしすべてがいい方向に落ち着いたかというと、補強をなくした分、箱の共振は増えて響きは大きくなっている。たぶん側板が振動しているのでしょう・・・・。これが良いのか悪いのか、体が納得するには時間がかかるわけです。補強を入れるかどうかは、また1週間聴いて見ることです。

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180802 MarkAudio CHR70 V3 桧スピーカーをチューニングする。04
180802 MarkAudio CHR70 V3 桧スピーカーをチューニングする。03
180721-22 MarkAudio CHR70 V3 桧スピーカーをチューニングする。02
180510 MarkAudio CHR70 V3 桧スピーカーをチューニングする。01
180412 MarkAudio CHR70 V3 吉野桧厚突板曲物スピーカー、あともうすこし
180403 MarkAudio CHR70 V3 吉野檜厚突板曲物スピーカーのその後
180314 MarkAudio CHR70 V3 吉野檜厚突板曲物でつくるスピーカー
180105 MarkAudio CHR70 V3 心地よい音を聴きたい
171222 MarkAudio CHR70 V3 スピーカーの図面を描いてみた。

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by knos3 | 2018-09-09 18:00 | 木工所「折々」 | Trackback(4) | Comments(0)

桧スピーカーをチューニングする。03

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ひと月の休憩をはさんで、3ヶ月かけてあれこれ実験してきました

・バスレフダクトの調整。 
・側板の補強する。 
・吸音材。
・内部の定在波をなくすこと。

この4点です。この4点だけでもの順列組み合わせと、どの程度やるのかが無数にあるので、Mさんが心配するように迷路に入っていくのです。今回はこの箱を活かすためのチューニングですから、方向性はわかりました。急がず慌てずのんびりやれば、音楽は体で聴くものだと思っているので、「体の声を聴け」がいい答えを出してくれます。


・箱の特徴を活かして密閉型で行く。
・補強材は少なくてもいい。中低音がよく響くように・・・・。
・吸音材は10-14個程度が上限。増やせば低音の締まりはよくなるが、音が前に出てこなくなりつまらない音になってしまうから。
・最後に解決していないのは、戸澤式レゾネーターでは取りきれなかった内部の定在波をなくす方法はいかに・・・・。


箱の内部に発生する定在波を取る方法ですが、今回は2面をつないで1つの曲面にしたので、3面のうち2面は平行面が無くなっています。しかし、左右の側板、1面だけは対策が必要です。今回の条件では一番簡単な戸澤式ジェネレータを3つ入れても効果が足りませんでした。定在波は内部の平行面で繰り返し反射することで起きる現象ですから、曲面で内部を仕切ることで平行面をなくすことですができるかもしれません・・・・これも実験。

定在波をなくす方法は他にもいくつかあって、一世を風靡したB&Wのマトリックス方式のように穴が空いた板で小部屋に仕切ることによって、消音器のような効果があります。小部屋の中で反射を繰り返すことで定在波を切ってしまうやり方です。マトリックス方式のもう一つの利点は、箱を強固な構造で固めてしまうことで余分な振動が起きないようにすることです。今回は過度に振動を抑える必要はないので構造的に強固なものは必要はありません。

そこで柔構造の薄板で内部を曲面に仕切るマトリックス方式を考えてみました。内部はL型に枠組みしてあるので曲面の隅と対角にある枠の間を曲面の薄板で区切るようにすれば、薄い仕切り板で振動を吸収しながら、定在波もなくなるはずです・・・・たぶん。

上図のように、入れてみる。



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180802 MarkAudio CHR70 V3 桧スピーカーをチューニングする。04
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180721-22 MarkAudio CHR70 V3 桧スピーカーをチューニングする。02
180510 MarkAudio CHR70 V3 桧スピーカーをチューニングする。01
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180314 MarkAudio CHR70 V3 吉野檜厚突板曲物でつくるスピーカー
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by knos3 | 2018-09-09 11:00 | 木工所「折々」 | Trackback | Comments(0)

桧スピーカーをチューニングする。02

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北欧旅行から帰って1週間は、時差ぼけで昼夜が反転していました。無理に治さないといけない理由がないので、体が適応するのを自然にまかせて観察していると、すっかり元に戻るには2週間もかかりました。またチューニングをつづけています。まだまだ実験中といった方がいいかもしれません。

箱の特徴はだいたいわかりました。桧を使った箱の素性は素直な明るい音質でよく鳴ります。薄板を使った箱は中低音に豊かな響きを加えてくれるのでバスレフダクトは閉鎖して密閉型で行くことにする。さらに密閉型にすることでf0以下の深い低音も小さいながらも聴こえてきます。これは小口径ユニットでのバランスです。

箱に耳をつけると音楽のなかにジリジリとリンリンと聴こえる雑音が混じるが、その2種類の響きをどれだけ抑えるか、特にジリジリは内部の定在波なので出来る限り抑えることです。リンリンは心地よい倍音成分だろう・・・と考えているので活かす方向で。

箱に入れた補強をどこに?どれだけ?入れるか、余分な音ととして聴こえる響きをどれくらい締めるか。

解決方法として、まず音を落ち着かせるのに吸音材を入れてみます。これも実験。使うのはダイソーの羊毛フェルト、中国製ですが羊毛100%。天然素材の方が音にはいいはずです、安いし・・・。FELTRO DELA-COR:MONOCROMATICO CORES SORTIDASとポルトガル語、よく見るとDAISO BRASIl COMと書いてある。Imported from BrazilでMade in CHINAです。1個5gで4個入り、これを手で解いてふわふわの大きな毛玉にする。直毛で繊維がからまっていないのでより吸音効果はありそうです。

まずは6個、ユニットの後ろに2個、隅に2個ずつ。意外と効果があってこれだけでも随分静かになります。さらに6個いれると低音は適度に締まり、響きも残っている。まずまずのバランスになりました。曲によってはこれで充分という感じですが、ジリジリが残っている。

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1週間聴いてみて、まずまずですが、ピアノの最高音がキンキンと濁った音がする。チョン・キョンファのバイオリンもまだまだきつく耳障り。フォープレイとパット・メセニーはコレでも充分。ランパルのフルートソナタもこれでいい。木住野佳子のThe Blessed Worldは音がくっきりしない、濁りが混じって楽器の音がぼけているようです。Trijntje Oosterhuisの声もザラついている。やっぱりジリジリが残っているので、戸澤式ジェネレータをもう1個追加する。羊毛フェルトもあと2個づつ入れてみるがあまり変化はない。気持ち良く鳴るのですが、どうもすっきりしない。スピーカーのセッティングが少しでもずれると同じ傾向の音になるので、音の濁りがまだまだ残っている感じがします。とにかくジリジリがなくならないといけません。

こうして正面から音を聴き続けていると、音楽を愉しむ聴き方とは違った、科学的な分析する耳になっている。感覚よりも科学的に聴き考えることは、オーディオをもう一度考え直すいいきっかけになっています。

私が想うオーディオは、簡単なアンプで、小さなスピーカーで心地よく鳴ることです。もっと気軽に愉しめるオーディオがあってもいいじゃないですか。

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どこまでいけるか、さらに6個入れてみると、低音は締まり、量は減る。余分な響きが減っておとなしい音になるので、ボリュームを大きくしないと気持ち良く聞けません。音は整っていくのですが肝心の音楽が奥へ引っ込んでいくのはいけません。

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7月21・22日、2018大阪サウンドコレクションでハイエンドの音を聴いてみる。今時の傾向は、共振を極力無くして、強力なアンプの力で鳴らすという方向、ということがわかりました。ビシッと締まった低音、オーケストラの各楽器が聞き分けられるような分離の良い音、大音量が特徴です。できればふくよかな音の響きとピアニッシモでも活きの良い音が加われば、ほんとうにいい音楽が楽しめるのですが・・・・。それが両立しないところがオーディオの面白いところです。本来の目的はBOENICKE AUDIO W5 SEという木をくり抜いた小さなスピーカーを聴きに行くことでしたが、面白いスピーカーだったのでまた後で・・・・。

実験ですから羊毛フェルトをさらに4個、締まりは良くなり、よりおとなしいよい子になったがつまらん音になっていく。音量を上げていくと締まった低音は出るが、多すぎる吸音材は音の愉しさを失っていくので、ほどほどにしないといけません。

ここまでやって来て、やっぱり気になるジリジリというノイズは吸音材をいくら増やしても消えないことがわかりました。小さくもなりません。根本的に内部の定在波をなくすためには、戸澤式ジェネレーターでは無理なので、いくつか腹案はあるのですが、新たな方法を思案中。

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180802 MarkAudio CHR70 V3 桧スピーカーをチューニングする。04
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180721-22 MarkAudio CHR70 V3 桧スピーカーをチューニングする。02
180510 MarkAudio CHR70 V3 桧スピーカーをチューニングする。01
180412 MarkAudio CHR70 V3 吉野桧厚突板曲物スピーカー、あともうすこし
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180314 MarkAudio CHR70 V3 吉野檜厚突板曲物でつくるスピーカー
180105 MarkAudio CHR70 V3 心地よい音を聴きたい
171222 MarkAudio CHR70 V3 スピーカーの図面を描いてみた。

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by knos3 | 2018-07-29 22:00 | 木工所「折々」 | Trackback | Comments(0)

NIKARIの工場

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今回の北欧旅行の目的のひとつ、NIKARIの工場を見てきました。1月に竹中大工道具館で開かれたNIKARIの展示とカリ・ヴィルタネン氏の講演を聞いたことがきっかけです。

ヘルシンキから100kmほど離れたフィスカルス村にあり、元は「フィスカルス」という世界的なハサミメーカーの生産拠点だった村でした。工場の移転により一時廃村になっていた村に、カリさんや陶芸家・ガラス作家・染色家たちが集まり工房を開いたことで人が集まるようになり、今の姿になっていったそうです。

森に囲まれた古いレンガ造りの工場で、工場の脇を流れる小川から水を引き、わざわざ手間のかかる古い発電機を修理して、水力発電で電気を起こして、工場の電気はすべて賄っている。周辺の森から切った木を小さな製材所で加工して、バーチとメープルの限られた材しかないが、製品の約10%は近隣の材を使っている。顧客の要望もあるので輸入材も使っていますが、実際に話のとおり「地産地消」、できる限り持続可能な体制を維持して家具製作を行っています。

工場は思ったよりも小さく見渡すと200坪程度でしょうか、他に倉庫や塗装室、製材所、発電室、ショールーム、オフィスなどもあるのでかなり大きいようですが。見慣れた機械がならぶ工場で見かけた家具職人は3人、1品ずつ仕上げているようです。工場の工員というよりは家具職人の工房といった風情です。カリ・ヴィルタネンさんの職人としての生き方が現れているようです。これが成り立つということがすばらしい。

横切り昇降盤はアーテンドルフでした、カリさんはMARTINと書いてある自動鉋盤を「ベンツ」と言ってましたが、いい機械という意味でしょう、たぶん。大きなバンドソーもあって簡単な製材ならここでもできるようになっていました。作業スペースが広い、同時に進行している製品が多く並んでいました。

今の時代に理想的に見えるこの工場も、さまざまな経緯があって成り立っています。カリさんが希望して現在は女性のヨハンナさんがCEOになっています。NIKARIをグローバル市場に展開したのも、ヨハンナさんになってからのこと。NIKARIを世界に知ってもらうために世界の有名デザイナーと月に1点づつ新製品を発表していったCorection 12 DESIGNER FOR NATUREというシリーズもあります。水力発電も多大なコストをかけてまで、持続可能な企業の姿勢をあらわしたものです。付加価値ではなく本当の価値を知ってもらうための正しいブランディングなんでしょう。

工房から企業へと発展させ、地産地消のローカル企業がグローバル市場に展開していくお手本のような木工所でした。カリさんのここまでの長い実績があるからこそ成り立つのでしょう。レクチャーは英語なので、半分聞き取れていないませんが工場とを一見して、めざせNIKARIと思わせるすばらしい木工所でした。わざわざここまで来た甲斐がありました。

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珍しいこともあるものです。ヨハンナさんとのメールのやり取りの中で、日本の団体と同席することになると聞いていましたが。前勤めていた会社の人が来ていました。東京の方なので面識はありませんでしたが、会話の内容からわかってしまいました。皆さんが同じ業界の方たちだったので、まさかフィスカルスで・・・・驚きとともに不思議な感じがしました、

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by knos3 | 2018-07-20 15:50 | 北欧旅行 | Trackback | Comments(2)

桧スピーカーをチューニングする。01

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完成して2週間、毎日音楽を聴きながら少しづつ調整している。積層した桧の薄板を使っているので、従来の背面から出る音を殺した箱とは一味違う、箱の響が付加されたスピーカーになっているはず、その鳴り方に興味があります。はじめてのことなので全て実験です。

初めて出した音は、もやっとこもった、なんとも冴えない音。初めはそんなものです。それから、毎日音を出し続けて、1週間。まずはフィルターの定数を変えてみようかともう一度確認すると、4Ohmと書いてあるのを40Ωとうっかり読み間違えていた、よくある間違いですが恥ずかしい・・・・。4Ωで3.5db落ちなので、40Ωなら-16dbくらいでしょうか、高域が落ちすぎです。早速交換する。

あたりまえですが、音の印象は大きく変わる。輪郭がはっきりして広がりのある音になった。フォープレイはいい、ネーザン・イーストの5弦ベースが低い音でズィーンと響く。タック&パティは明るい響きが最高です。ニキータ・マガロフのショパンは、響きが多すぎるかもしれません。もう少し芯がしっかりするといいのですが・・・・。いろいろ聴いていくとチョン・キョン・ファのビバルディは高音がきつく耳につく音。もう少し響きを抑えた方がいいようです。響き方は良さそうなので、いいスピーカーになる可能性を感じますが、まだまだピアノとヴァイオリンがうまく鳴りません。

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1週間ほど鳴らしていると気になるところが出てくるものです。マルチン・ヴォシレフスキー・トリオのスワヴォミル・クルキエヴィッツのウッドベースがボーッボーッと聴こえる。ダクトを30mm伸ばしてみるとボーボーいう音はかなり減ったが、それでもまだベースラインの低い音程が聴き取りにくいので、バスレフダクトにティシュを詰めては取ったりを繰り返す。結局、前に作ったのと同じことで、バスレフ式のスピーカーは豊かな低音の雰囲気はいいのですが、しっかり正確なベースラインを聴こうと思えば密閉型のほうがいい。さらにダクトを長くすればバスレフの効果が薄れて多少よくはなるが、密閉型の方が低音の質がいいから、1週間鳴らしてみて、やっぱり密閉型で行くことにする。

だいぶ音は良くなってきた、このユニットは鳴らしこむとに肌理の細かい音になっていく。ピアノやヴァイオリンの響きが多すぎるような気がするのと、少し詰まったような音に聴こえる。側板の振動を抑えるように、側板の間に突っ張るように鳴き止めの魂柱を2本入れてある。鳴らした状態で振動している部分を指で確認して、よく揺れているところに2本増やして4本にしてみるとベースの音が締まるが、活きのいい音が詰まったような音になりおとなしくなってしまったのは、どうすればいいのか・・・・?これでいいのか?

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1番振動するだろうと思っていた側板は、しっかり力木が効いているのかそれほど振動していません。曲げた背板の方がよく振動しています。耳を近づけて聴いてみると側板はいい音で鳴っていますが、背板からは強い倍音が出ているようで、リンリンと鈴のような響きが聴こえて来る。さらに耳を近づけると、ジリジリいう音が加わるので、内部で発生した定在波が乗っているようです。今度は側板の魂柱を全て外してみるとベースがボンボンいうこともなく響きがよくなった。予想外の結果です。

内部の定在波をとるには、戸澤式ジェネレーターの出番です。まずは一つだけユニットの後ろに吊ってみるといやな響きが減りました。さらにもうひとつ後ろの方に吊ってみると、ややおとなしすぎるかな・・・・という感じがあるのと、背板の一番後ろの隅っこですこしジリジリと鳴るノイズがまだ残っている。チョン・キョン・ファのビバルディは人が変わったようにやさしい音になった。あともう少し・・・・。次はさらに1週間聴いてから・・・・。


響きのある面白い音になりました。あとはどれだけノイズを抑えるか・・・・前板と底板はアメリカン・チェリー厚い板で鳴きを抑えてあるので問題はないはず。曲げた3mmの背板には力木を1本入れてありますが背板がよく鳴っています。背板からはリンリンといういい響きのうえに、濁ったジリジリというノイズがまだ乗っている感じ。このリンリンと鳴る背板の響きが、心地よい音に聴こえているのでしょう。背板に力木を入れるか、もう一枚1mmを貼るか。対策を考えないといけません。何事もやってみないとわかりません。実験ですから。

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by knos3 | 2018-07-18 18:01 | 木工所「折々」 | Trackback | Comments(0)

ひとまず一年間の修行は終わりました。

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半年の予定で昨年の5月から始まりましたが、4月でちょうど1年を迎え、ひとまずの修行は終わりました。半年ではまだ何もできない状態でしたし、ちょうど忙しくなってきたこともあり半年延ばしてもらったことでいい経験をさせていただきました。おかげで一番簡単な仕事なら概ねできるようになりました。とはいってもまだまだ職人とは言えない、見習いですが・・・・。若師匠たちの仕事を横で見て感じることができただけでも大きな財産です。ありがとうございます。

1年間で学んだのは。とにかく丁寧な仕事をすること、今できなくてもつづければ誰でもできる・・・・。経験することが大切・・・・。失敗は誰でもすること、だから失敗しないように常に気を配り、確実に製品としてを仕上げること。最適な材料を選び、加工の方法、正しい順番を考え、工具を使いこなし、正しい寸法で部品をつくる。そしてその部品を正しく組み立てる。

いい仕事は美しくなければいけません。いい仕事をするにはいい目を養うこと。なかなか見てもらえませんが、若師匠に見てもらうと一瞬で悪いところを指摘されます。材の目が悪いところ、加工が悪いところ、仕上げが悪いところ、一瞬見ただけでもけっして見逃しません。0点か100点しかないと常に言っています。納得いかなければ躊躇なくやり直すと・・・・。ですから常に100点。私の目にはまだまだ見えていないようです・・・・。時間がかかってもやることをきちんとやる、頭で考えたことを、体に覚えさせなくてはいけません。

若師匠の作業を見ていると、どんな時でも、いつもの一定のリズムで淡々と手を動かしています。急ぐこともなく、けっして頑張りません。頑張っていないというと良くないように聞こえますが、淡々と一定のリズムで仕事をするということは、常に集中力を持続するために、力まず、焦らず、1日8時間、常に一定のリズムで手を動かすことができないといけません。若師匠からは仕事への姿勢や技をいろいろ盗ませていただきました。ほんとうにありがとうございます。

自習でつくらせもらった桧積層スピーカーはやっと完成しました。昨年は背板の積層曲木から側板の積層板を仕込んで、内部の枠組みまで。3ヶ月の空白をはさんで今年に入ってからは、バッフル板の木取りから穴あけ加工、台輪の加工、組み立て、内部結線の半田付けまで、1日フルに8時間作業しても9日間ほどかかってやっと完成することができました。一年間フラッシュ工法による店舗内装の什器、造作の仕事をしてきたが、これをやっているときは表情がいつもと違っていて活き活きしているらしい、「こっちの方がいいで・・・・」とアドバイスをいただき、社長からはことある度に「売れるもの作らな・・・・」と励まされている。

一流の職人たちのかたわらで仕事ができたことで、自分ができることの限界と可能性がわかったように思います。

さあこれから何をつくりましょうか・・・・・。

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by knos3 | 2018-05-03 22:00 | 木工所「折々」 | Trackback | Comments(2)

吉野桧厚突板曲物スピーカー、あともうすこし

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作り方は決めてあったが、作る過程で試行錯誤しながら変わっていく。

試作品なので後で内部を加工することができるように、バッフルと板と台輪を外せるようにしておく。バッフル板に無粋なボルトは見せたくないので、内部から止める。骨組みが15mmではM5の鬼目ナットを仕込むには細いので、さらに補強を入れる。ユニットをしっかりと止めたいので、バッフル板は15mmのエンジュから手持ちのアメリカンチェリー26mmの厚板にしてみた。

バスレフの音はどうも好きになれないけれど、試作品なので後で埋めることにして、いくつかあるメーカー推奨箱に合わせて40mm径、110mm、共振周波数50Hzにしておく。ちなみにユニットのFoは64Hz.。バスレフダクトは木製、桐のように軽いジェルトン材で作ってみた。

側板を接着してトリマーの目地払いビットで形を整える。逆目は欠けやすいで倣い目で。ビットの回転が逆になる面もあるが1mmずつ慎重に・・・・。箱ができると、指でコンコンと叩いて音を聴いてみる。ポンポン、コンコン、カンカン、コツコツ、と叩く場所によって音が違う。力木を入れたところは、コンコン、ないところはポンポン、出来るだけ余分な響きが出ないように、バイオリンでいうところの魂柱で側板の間を突っ張って見る。あくまでも感ですが、2本入れておおむねポンポンと鳴るところはなくなったが、音を出してみないとなんとも言えないのであとは聴いてから調整する。

今回は新たな試みとしてメーカー推奨箱の補正回路を組み込んでみた。0.4mHのコイルと、40Ωの抵抗を並列にしてスピーカーユニットとは直列に入れる。40Ωでは大きいのでは?と、音を聴いて調整するために 10Ω、4Ωを手配してある。組合せで40Ω、14Ω、10Ω、8Ω、4Ω、2.8Ωが可能になる数値。Mixelの商品説明にはPST回路でゆったりとした音になると書いてあるが、コイルが0.4mHということはハイカットフィルターでしょうか・・・・。

あれこれ考えながらの作業で、なかなか進まないが、この4日間でやっと姿が見えてきた。

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180510 MarkAudio CHR70 V3 桧スピーカーをチューニングする。01
180412 MarkAudio CHR70 V3 吉野桧厚突板曲物スピーカー、あともうすこし
180403 MarkAudio CHR70 V3 吉野檜厚突板曲物スピーカーのその後
180314 MarkAudio CHR70 V3 吉野檜厚突板曲物でつくるスピーカー
180105 MarkAudio CHR70 V3 心地よい音を聴きたい
171222 MarkAudio CHR70 V3 スピーカーの図面を描いてみた。

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by knos3 | 2018-04-24 11:30 | 木工所「折々」 | Trackback | Comments(0)

形が見えてきた、吉野檜厚突板曲物スピーカー

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はじめてのことばかりだし、いい音で鳴らすことを目指しているので、あらん限りの想像力を逞しくして・・・・。

1.5mmの単板を3枚接着した側板を加工。キソアコースティックやアコースティックギターを参考にして力木を配置する。見た目のバランスをみて、美しい比率は美しい音につながるはず・・・・たぶん。材がヒノキなので響きすぎないように振動は抑えめの方が良さそうに感じるので力木の高さは17mmと高めにした、ギター職人がやるように削りながらコンコンと叩いて音を聴いてみる。先を細く削っていくと響きが均一になり、ただの板から響きを感じるようになる・・・・微妙なことはよくわかりませんが、そんな風に聴こえてくるから不思議なものです。

ギターは、弦の振動がブリッジボードから表板に伝わって共鳴し、側板や裏板にも伝わってボディの中の空気も共鳴し、サウンドホールから音が外に出ていく。弦の振動をボディ全体で最大限利用するしくみになっている。弦の振動を漏らさず共鳴させること。

対してスピーカーはスピーカーユニットの振動版が前後に振動して前に音を出す。後ろにも逆相の音が出るので、打ち消し合わないように後ろ側を箱に閉じ込めて音を消すわけです。他にもスピーカーユニットは振動版からフレームに余分な振動が伝わるので、バッフルに固定して振動を抑える。というわけで、振動板の前面から出る音以外は消すことが今のスピーカーの主流となっています。今のスピーカーは解像度が高くて個々の楽器はよく聴こえるし、小さな音の細部も聴き取れるのですが、どこかつまらない。私の耳とは進化の方向が違っているということでしょう。箱を鳴らすかどうかの違いじゃないかと思っています。

数年前にふらりと立ち寄った店でキソアコースティックHB−1を聴かせてもらった時、小さなスピーカーから豊かな音が聴こえることに驚きました。その時は新旧4つのスピーカーを比較させてくれました。私の耳にはアルテックA-5、タンノイ、レクタングラー・ヨークの音がが好みの音に聴こえました、同じ系統に感じるのは38cm高効率ユニットであり、ホーンや箱でユニット以外の音を付加させている。キソアコースティックはというと、また別の音ですが10cmの小さなユニットとは思えない堂々とした音で、部屋全体に響きが広がる好みの音でした。B&W 800Dは今時のすばらしい音はさすがです。どれも良いのですが、あとは好み・・・・。

twtrf2さんのさまざまな樹種の材を使った実験では、バッフルがブビンガ、箱がピーラーがいいという予想通りの結果でした。ギターで言えば弦の一端を支えるネックや指板にマホガニ、黒檀、などの硬い木を使って、もう片一方の弦の端はブリッジボードから柔らかいスプルスの表板へ響きを伝えることで豊かな広がりのある音をつくっている。硬い木と柔らかい木の使い分けは、スピーカーならユニットを固定するバッフルは硬い木がよく、箱自体は響きのいい木がいい・・・・。

今回の桧スピーカーは、まず先に桧の単板を積層した板の響きが良さそうなことから始まり、楽器のようなキソアコースティックをお手本にして箱を考えている。ユニットの振動を厚いバッフル板で抑えて、後ろから出る音はできる限り桧の薄板で共鳴させる響きいいスピーカーを目指しています。その響き具合と抑える程度がポイントですから、余分な響きが出ないように背板と側板を精度を高く組んで、箱自体の振動ががボンボンと鳴らないように、叩いてカンカンという音にすればいいのかな・・・・。

あれこれ考えていますが、現物を作ってみて音を確かめる実験です。

さて、次はバッフルの木どり、木づくり。つくりながら考えているので、なかなか先に進みません。


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180403 吉野檜厚突板曲物スピーカーのその後
180314 吉野檜厚突板曲物でつくるスピーカー
180105 心地よい音を聴きたい
171222 スピーカーの図面を描いてみた。

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by knos3 | 2018-04-13 21:00 | 木工所「折々」 | Trackback | Comments(0)

竹中大工道具館「木の国フィンランドの伝統と革新ー工芸村フィスカルスとニカリの物語」ー カリ・ヴィルタネン

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どうもフィンランドに縁があるようで、昨年はフィンランド・デザイン展に出会ったし、今年は 竹中大工道具館にて木の国フィンランドの伝統と革新ー工芸村フィスカルスとニカリの物語ー、ニカリ社のカリ・ヴィルタネンの展示と講演会に行ってきた。

会場に並んだ椅子やテーブルはデザインされてないというほどシンプルな形をしている。よくみるとディテールに特徴が・・・・・作家の余計な個性を無くした家具はこれからの時代には好ましいデザインだと思う。家具デザイナーというよりは家具職人に近い感覚をもっているのだろう。シンプルな形ほど製作は難しくなるのだが、量産可能なようにできる限り簡単な作りになるよう工夫されている。製品には集成材や積層板が多く使われいることもあり工芸品というよりは工業製品。

下の写真は「究極の継ぎ手」を使って組んだ椅子。丸い脚に四方胴付は加工に手間がかかる。細い抜きをそのままホゾにして木栓を打ち込んで抜けないように留めたもの。これも職人技を少なくし量産品としてできる限り構造を簡単にしながら、完成度を高めるひとつの解決方法だろう。細い抜きなので強度を考えて2本にしているようです。

使う立場、設計する立場、作る立場、それぞれに見方が違う。今回は作る立場で下から裏を見る写真が多い。そうすると見えてくのモノが違ってくる。

展示を見た後でカリ・ヴィルタネンさんの講演がある。予約したつもりでしたが、確認の返信メールが来ていないのでリストから外れている。外れた人が多くいたので館長さんの好意で追加の席を用意してくれました、ありがとうございます。

1993年に森の中の工芸の村であるフィスカルスにある築1837年の古い鉄工場に移転。電力はもともと工場にあった水力発電を使っている。小さな製材所をつくってまで近場の森から切り出した材を使うという。できる限りローカルな資源を活かして生産し、地産地消を実践しながら理想的な環境でものづくりをしているようです。吉野材で家具を作る感覚はちかいかもしれません。

講演のなかでも言っていたが、最も直線を使うデザイナーと笑っていた。デザインするときに、はじめに構造を考え、次にどうやって作るか・・・・機械加工か手工具で加工するのか・・・・。キアズマの設計者からの依頼は「デザインされていない存在感の強くないもの」それがルディ・メルツのスツール。作家の個性とかいう余分な価値は邪魔なものになることもあるのでしょう。接着材もよくなって、車のフロントガラスを例えに出して、椅子が10秒でピタッと着くようになればいいと言っていた。伝統にとらわれすに、常に新しいことを考えているようです。


講演会で印象に残った言葉が3つ。

「売れるものを作りなさい。」

「構造・品質・長寿命」

「地産地消」

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by knos3 | 2018-04-09 19:00 | 木工所「折々」 | Trackback | Comments(2)