写真と空と自転車と

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若緑 in Fiskars

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フィスカルスの朝の5時。川の音と鳥の鳴き声が聞こえている。これから散歩にでかけます。

思いのほか暖かく白いりんごの花が咲いている。2週間早いらしい。思えば今年の桜も早かった。

Knos3

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by knos3 | 2018-05-18 12:13 | 北欧旅行 | Trackback | Comments(0)

ひとまず一年間の修行は終わりました。

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半年の予定で昨年の5月から始まりましたが、4月でちょうど1年を迎え、ひとまずの修行は終わりました。半年ではまだ何もできない状態でしたし、ちょうど忙しくなってきたこともあり半年延ばしてもらったことでいい経験をさせていただきました。おかげで一番簡単な仕事なら概ねできるようになりました。とはいってもまだまだ職人とは言えない、見習いですが・・・・。若師匠たちの仕事を横で見て感じることができただけでも大きな財産です。ありがとうございます。

1年間で学んだのは。とにかく丁寧な仕事をすること、今できなくてもつづければ誰でもできる・・・・。経験することが大切・・・・。失敗は誰でもすること、だから失敗しないように常に気を配り、確実に製品としてを仕上げること。最適な材料を選び、加工の方法、正しい順番を考え、工具を使いこなし、正しい寸法で部品をつくる。そしてその部品を正しく組み立てる。

いい仕事は美しくなければいけません。いい仕事をするにはいい目を養うこと。なかなか見てもらえませんが、若師匠に見てもらうと一瞬で悪いところを指摘されます。材の目が悪いところ、加工が悪いところ、仕上げが悪いところ、一瞬見ただけでもけっして見逃しません。0点か100点しかないと常に言っています。納得いかなければ躊躇なくやり直すと・・・・。ですから常に100点。私の目にはまだまだ見えていないようです・・・・。時間がかかってもやることをきちんとやる、頭で考えたことを、体に覚えさせなくてはいけません。

若師匠の作業を見ていると、どんな時でも、いつもの一定のリズムで淡々と手を動かしています。急ぐこともなく、けっして頑張りません。頑張っていないというと良くないように聞こえますが、淡々と一定のリズムで仕事をするということは、常に集中力を持続するために、力まず、焦らず、1日8時間、常に一定のリズムで手を動かすことができないといけません。若師匠からは仕事への姿勢や技をいろいろ盗ませていただきました。ほんとうにありがとうございます。

自習でつくらせもらった桧積層スピーカーはやっと完成しました。昨年は背板の積層曲木から側板の積層板を仕込んで、内部の枠組みまで。3ヶ月の空白をはさんで今年に入ってからは、バッフル板の木取りから穴あけ加工、台輪の加工、組み立て、内部結線の半田付けまで、1日フルに8時間作業しても9日間ほどかかってやっと完成することができました。一年間フラッシュ工法による店舗内装の什器、造作の仕事をしてきたが、これをやっているときは表情がいつもと違っていて活き活きしているらしい、「こっちの方がいいで・・・・」とアドバイスをいただき、社長からはことある度に「売れるもの作らな・・・・」と励まされている。

一流の職人たちのかたわらで仕事ができたことで、自分ができることの限界と可能性がわかったように思います。

さあこれから何をつくりましょうか・・・・・。

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knos3

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by knos3 | 2018-05-03 22:00 | 木工所「折々」 | Trackback | Comments(2)

形が見えてきた、吉野檜厚突板曲物スピーカー

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はじめてのことばかりだし、いい音で鳴らすことを目指しているので、あらん限りの想像力を逞しくして・・・・。

1.5mmの単板を3枚接着した側板を加工。キソアコースティックやアコースティックギターを参考にして力木を配置する。見た目のバランスをみて、美しい比率は美しい音につながるはず・・・・たぶん。材がヒノキなので響きすぎないように振動は抑えめの方が良さそうに感じるので力木の高さは17mmと高めにした、ギター職人がやるように削りながらコンコンと叩いて音を聴いてみる。先を細く削っていくと響きが均一になり、ただの板から響きを感じるようになる・・・・微妙なことはよくわかりませんが、そんな風に聴こえてくるから不思議なものです。

ギターは、弦の振動がブリッジボードから表板に伝わって共鳴し、側板や裏板にも伝わってボディの中の空気も共鳴し、サウンドホールから音が外に出ていく。弦の振動をボディ全体で最大限利用するしくみになっている。弦の振動を漏らさず共鳴させること。

対してスピーカーはスピーカーユニットの振動版が前後に振動して前に音を出す。後ろにも逆相の音が出るので、打ち消し合わないように後ろ側を箱に閉じ込めて音を消すわけです。他にもスピーカーユニットは振動版からフレームに余分な振動が伝わるので、バッフルに固定して振動を抑える。というわけで、振動板の前面から出る音以外は消すことが今のスピーカーの主流となっています。今のスピーカーは解像度が高くて個々の楽器はよく聴こえるし、小さな音の細部も聴き取れるのですが、どこかつまらない。私の耳とは進化の方向が違っているということでしょう。箱を鳴らすかどうかの違いじゃないかと思っています。

数年前にふらりと立ち寄った店でキソアコースティックHB−1を聴かせてもらった時、小さなスピーカーから豊かな音が聴こえることに驚きました。その時は新旧4つのスピーカーを比較させてくれました。私の耳にはアルテックA-5、タンノイ、レクタングラー・ヨークの音がが好みの音に聴こえました、同じ系統に感じるのは38cm高効率ユニットであり、ホーンや箱でユニット以外の音を付加させている。キソアコースティックはというと、また別の音ですが10cmの小さなユニットとは思えない堂々とした音で、部屋全体に響きが広がる好みの音でした。B&W 800Dは今時のすばらしい音はさすがです。どれも良いのですが、あとは好み・・・・。

twtrf2さんのさまざまな樹種の材を使った実験では、バッフルがブビンガ、箱がピーラーがいいという予想通りの結果でした。ギターで言えば弦の一端を支えるネックや指板にマホガニ、黒檀、などの硬い木を使って、もう片一方の弦の端はブリッジボードから柔らかいスプルスの表板へ響きを伝えることで豊かな広がりのある音をつくっている。硬い木と柔らかい木の使い分けは、スピーカーならユニットを固定するバッフルは硬い木がよく、箱自体は響きのいい木がいい・・・・。

今回の桧スピーカーは、まず先に桧の単板を積層した板の響きが良さそうなことから始まり、楽器のようなキソアコースティックをお手本にして箱を考えている。ユニットの振動を厚いバッフル板で抑えて、後ろから出る音はできる限り桧の薄板で共鳴させる響きいいスピーカーを目指しています。その響き具合と抑える程度がポイントですから、余分な響きが出ないように背板と側板を精度を高く組んで、箱自体の振動ががボンボンと鳴らないように、叩いてカンカンという音にすればいいのかな・・・・。

あれこれ考えていますが、現物を作ってみて音を確かめる実験です。

さて、次はバッフルの木どり、木づくり。つくりながら考えているので、なかなか先に進みません。


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knos3


180403 吉野檜厚突板曲物スピーカーのその後
180314 吉野檜厚突板曲物でつくるスピーカー
180105 心地よい音を聴きたい
171222 スピーカーの図面を描いてみた。

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by knos3 | 2018-04-13 21:00 | 木工所「折々」 | Trackback | Comments(0)

竹中大工道具館「木の国フィンランドの伝統と革新ー工芸村フィスカルスとニカリの物語」ー カリ・ヴィルタネン

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どうもフィンランドに縁があるようで、昨年はフィンランド・デザイン展に出会ったし、今年は 竹中大工道具館にて木の国フィンランドの伝統と革新ー工芸村フィスカルスとニカリの物語ー、ニカリ社のカリ・ヴィルタネンの展示と講演会に行ってきた。

会場に並んだ椅子やテーブルはデザインされてないというほどシンプルな形をしている。よくみるとディテールに特徴が・・・・・作家の余計な個性を無くした家具はこれからの時代には好ましいデザインだと思う。家具デザイナーというよりは家具職人に近い感覚をもっているのだろう。シンプルな形ほど製作は難しくなるのだが、量産可能なようにできる限り簡単な作りになるよう工夫されている。製品には集成材や積層板が多く使われいることもあり工芸品というよりは工業製品。

下の写真は「究極の継ぎ手」を使って組んだ椅子。丸い脚に四方胴付は加工に手間がかかる。細い抜きをそのままホゾにして木栓を打ち込んで抜けないように留めたもの。これも職人技を少なくし量産品としてできる限り構造を簡単にしながら、完成度を高めるひとつの解決方法だろう。細い抜きなので強度を考えて2本にしているようです。

使う立場、設計する立場、作る立場、それぞれに見方が違う。今回は作る立場で下から裏を見る写真が多い。そうすると見えてくのモノが違ってくる。

展示を見た後でカリ・ヴィルタネンさんの講演がある。予約したつもりでしたが、確認の返信メールが来ていないのでリストから外れている。外れた人が多くいたので館長さんの好意で追加の席を用意してくれました、ありがとうございます。

1993年に森の中の工芸の村であるフィスカルスにある築1837年の古い鉄工場に移転。電力はもともと工場にあった水力発電を使っている。小さな製材所をつくってまで近場の森から切り出した材を使うという。できる限りローカルな資源を活かして生産し、地産地消を実践しながら理想的な環境でものづくりをしているようです。吉野材で家具を作る感覚はちかいかもしれません。

講演のなかでも言っていたが、最も直線を使うデザイナーと笑っていた。デザインするときに、はじめに構造を考え、次にどうやって作るか・・・・機械加工か手工具で加工するのか・・・・。キアズマの設計者からの依頼は「デザインされていない存在感の強くないもの」それがルディ・メルツのスツール。作家の個性とかいう余分な価値は邪魔なものになることもあるのでしょう。接着材もよくなって、車のフロントガラスを例えに出して、椅子が10秒でピタッと着くようになればいいと言っていた。伝統にとらわれすに、常に新しいことを考えているようです。


講演会で印象に残った言葉が3つ。

「売れるものを作りなさい。」

「構造・品質・長寿命」

「地産地消」

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by knos3 | 2018-04-09 19:00 | 木工所「折々」 | Trackback | Comments(2)

MarkAudio CHR-70 桧  心地よい音を聴きたい


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心地よい音で音楽を聴きたい。刺激的な音を求めた時代もありますが、優しい音の響き、静かに心鎮める響きがいいと感じるようになった。心地よい音ってなんだろう・・・・。近頃、よく聴くのは、木住野佳子のTendernessや坂本龍一・ユッスー・ンドゥールのDiabaram、cribasのRayuela、ACA SECA TRIOのHermanosなど。心地よく響く、ささやくような音。

いままで聴いたことのあるスピーカーの中でも、心に残るスピーカーはキソ・アコースティックHB−1。原型は同じ高峰ギターが製作した、オンキョーのギターアコースティックスピーカーDーTK10をさらに発展させたモノ。ギターづくりの高度な技術を活かした楽器のようなハイエンドスピーカー。ギターのような姿をした小型の箱に、小型のユニットの2ウェイの構成。強く印象に残る音である。

もう一つは、あの木製自転車をつくるサノ・マジックのスピーカー。流れるような曲線に積層することで、より強度を高くしたホンジュラスマホガニーの薄板を側板に使っている。聴いたことはありませんが・・・・、心地よい音のような・・・・。

キソアコースティックと共通するのは、薄板を曲げて曲面をつくり響きを活かした箱であることと素材はマホガニーを使っているところ。

背面の音を殺して箱は重く硬く振動しない従来の箱とは全く違い、箱を響かせるという考えで成り立っている。

ということで、がっちりとしたバッフルにユニットを取り付けてフレームからの余分な響きを減らして、ユニット背面の音が心地よく響くように曲げた薄板で箱をつくる。縦に曲げるか、横に曲げるか、[ a ] はキソ・アコースティック型、[ b ] がサノ・マジックやルーメン・ホワイト型になる。

どっちがいいのか、どっちも作ってみるしかありません。実験です。

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180802 MarkAudio CHR70 V3 桧スピーカーをチューニングする。03
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180510 MarkAudio CHR70 V3 桧スピーカーをチューニングする。01
180412 MarkAudio CHR70 V3 吉野桧厚突板曲物スピーカー、あともうすこし
180403 MarkAudio CHR70 V3 吉野檜厚突板曲物スピーカーのその後
180314 MarkAudio CHR70 V3 吉野檜厚突板曲物でつくるスピーカー
180105 MarkAudio CHR70 V3 心地よい音を聴きたい
171222 MarkAudio CHR70 V3 スピーカーの図面を描いてみた。

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by knos3 | 2018-01-05 21:00 | 木工所「折々」 | Trackback | Comments(0)

2017のモノづくり

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檜の厚突き単板を重ねて180度曲げた状態で端だけを貼り合わせたモノ。これが曲線の板バネのようにしなる。

無理なくしなった檜が描く自然の曲線はどちら側にもしなやかにしなる。柾目の方向なので粘りがあって意外と強い。錘をつけるとゆったりとした動きになる。

なにかできそうな予感・・・・。


曲木のトレイも3種類。こちらは薄板の縁に曲げベニヤを重ねて貼っている。丸だけでは面白くないので、手間は少し増えるがおむすびの形に。


共に、削って作る無垢材の技法ではなく、フラッシュ的に薄板を貼り合わせる技術を使っている。この半年間の成果です。特に新しい技術ではなく、家具屋が手工業から大量生産へと移行していったミッドセンチュリーの頃からつづく、少し前の近代からの技術でもある。これは資源を有効に使う、ひとつの方法なのでしょう。

実は、材料はすべて、とある製材所や木工所から出る、廃材を利用させてもらっています。錘も吉野川の川原から・・・・。少ない材料で、簡単に作れるモノもいいんじゃないかと・・・・。


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knos3


by knos3 | 2017-12-30 00:51 | 木工所「折々」 | Trackback | Comments(2)

窓辺で本を読む

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この頃は電車で本を読むことが多くなりましたが、本を読むのは明るい朝の窓辺がいい。朝は頭もすっきり、朝の光は美しく、心地よく読みやすい。正座で背筋をのばして、本に向かう。

書院があればなおいいのですが。本を読むための最低限のモノがあれば、余分なモノはいりませんが、私にとっては本に珈琲と煙草は欠かせません。

引き出しに収まる小ぶりの書見台もつくってみました。窓辺は光の向きがが逆光になるので、本が明るくなるように、寝かせた角度の書見台も作ってみようと思っている。

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knos3

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by knos3 | 2017-11-20 22:57 | 木工所「折々」 | Trackback | Comments(0)

自由制作 米国桜練付御須母油文机

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秋の繁忙期が終わって時間に余裕が出来てきたので、タイムカードをオフにして作りたいモノを自由に制作させてもらっている。ふたりの師匠の仕事を邪魔をしないように!くれぐれも怪我をしないように!と言われている。

かねてから念願の「窓辺で本をよむための文机」を制作する。材料はいいアメリカンチェリーの端材があるので、練付け合板、単板をいただき、突き尻の無垢板はt27x2400程度の大きい材なので分けていただく。同じ木からとった合板、単板、無垢材が使えるのだ。よく見ると合板と無垢材は同じ流れの木目になっている。

一晩で図面を描きあげて、工房で仮の板を組んで全体のバランスと板厚、ちりの寸法を検討する。我が家の狭い窓辺ですが出来る限り幅を広くして、600mmから700mmにする。合板に原寸図を描いてみる。板厚は20mm。引き出しは有効寸法を計算して高さを52mmから60mmに広げる。図面から制作に取り掛かるまでの重要な検討作業。バランスを見て自然に見えるように・・・・。簡素な筆返しがついた小ぶりな文机ですが、いいモノになりそうな予感。

この5ヶ月間見習ってきた技術を活かしてフラッシュ構造で作ってみる。本来は角が傷みやすいので筆返しや板の木端は無垢材を使ったほうが耐久性があるのですが、ここは練付合板を使って微妙な角度を付けた突き付けの加工がどこまで出来るか試してみたかったので、全てフラッシュ構造でつくる実験的試作品。

天板は12mmラワンランバーに4mm練付合板両面張り、筆返しは心材を張り合わせて10/60の角度でカット、4mm練付合板を貼って薄い三角形の筆返しの部材を作っておく。底板、つま板は15mmから自動鉋盤で12mmにおとした心材を組んで4mm練付合板両面張り。組立ては片面貼りのフラッシュパネルをビスで止めてから4mmほど大き目の練付合板を貼り、トリマーで左右2mmずつ端を落とす。木端はアメリカンチェリーの単板を貼る。

あとさきを考えて仕上げの順番を間違えないように組み立てて行く。単板を貼ったあとは端を鉋刃で落として、サンドペーパーで単板の端を天板になじませる。0.3mmと薄い単板なので削りすぎて下地が出ないように慎重に。速乾の接着剤で貼った単板は1日経つと伸びるのでしっかり1日乾燥させてから加工する。

筆返しと天板は目違いが出ないようにと若師匠の言葉、ここの出来次第で目違いがあれば0点だと釘を刺されている。ゆるい角度なので難しいが、慎重にすり合わせする。合板の厚みにもムラがあるので目の流れを見ながら出来る限り同じ合板から切り出す。何度も削っては目と指で確認して、時間をかけて納得のいくまで目違いをなくしていく。目と指先の感覚、それと最後まで合わせるという根性ですか・・・・。

引き出しはスライドレールをつける程奥行きがないのと、文机には吊り桟の方が似合うので・・・・。昔よく使ったという樹脂製の桟をいただく。引き手は彫りこもうと考えていましたが、前板の厚みが23mm必要になるので、有効寸法を優先して、12mmシナランバーに単板貼り。バレンタイン・ローズウッドで引き手を作る。はじめは直接裏からビスで止めてみたがうまくいかないので、小さい引き手にM4ダボを打ち込み、バカ穴を開けて裏からビス止め。

仕上げはオスモカラー・エキストラクリア。浸透性が高く、乾燥時間は12時間。1度塗りでいいと解説には書いてあるが、2度塗りするとより深みが出る。3度目は1000番水ペーパーで油研ぎしてみると、よりしっとりした色合いで表面はなめらかな仕上りになる。作業は30分ほどですが3日かかるわけです。本業の図面は1晩で描きあげ、原寸図での検討から木工作業で3日、仕上げのオイルに3日でやっと完成。若師匠からはまづまづとの評価。

細かいところで失敗は多々ありますが、修行中の身なのでとにかく完成まで作り上げること。正確な作業を確実に積み重ねて、製品としての完成度を高めることがプロの職人の仕事。まだまだ覚えることは山ほどある・・・・・。

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制作過程を備忘録としてここに書いておく。


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原設計図


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原寸図


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ここが一番むつかしいところ。

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by knos3 | 2017-11-04 13:30 | 木工所「折々」 | Trackback | Comments(4)

新作のタイルを見に行く。

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木、土、紙、布、ガラス、金属様々な素材に興味がある。木で作ったものでも可動部には金具もいるし、ガラスも使うことがあるだろう。より細く軽やかな作りには金物がいいだろうし、何か違う質感が欲しいときにはタイルや樹脂を使ったほうがいい場合もある。天然木だけにこだわっていてはでは、イマージの世界が拡がっていきません。だから、常に情報収集。基本的には素材は自分で作るものですが、よりよいモノがあれば力を借りるればいいでしょう。

展示会では数年前の試作品が製品化されていた。その中に気になるタイルがある。タイルの概念を超えてしまって面をつくらない商品。水に強いとか、汚れにくいとか、耐久性がタイルを使う一般的な理由なので、このタイルをどう使うかは使う側にゆだねられている。でも面白い。こういう挑戦をつづけていれば、いつか実を結ぶ時が必ず来るはずです。

3枚目に写真の大判タイルも魅力がある。3000x1000xt3という。近い将来には4000x1500xt3までできるかもしれません。大判なので目地がない、3mmと薄いので軽い、小口の処理ができるので、耐久性があるので台所や家具にも使えます。カットはダイヤモンドのガラス切りで切れるので施工性もいい。テーブルやシステムキッチなどの家具に使うにはもってこいのタイルなのだ。

中国製に追いつかれてしまったイタリアのタイルが、ここ数年で飛躍的に良くなっている。技術革新がすすんでインクを使ったプリンターでの印刷ではなく、釉薬そのものをインクジェットプリンターでパターンを描いていくのだそうだ。だからこそ独特の色合いと柄が実にうまく表現されている。よくある木や大理石の紛い物ではなく、土から作られるタイルそのものの本物感がある。従来の土を練ったタイルから進化して、土をインクジェットで飛ばす技術が最先端なのだそうだ。どんなタイルでもできそうですが、そこはイタリア人、自然の釉薬を活かして、あたかも自然の素材のように作り上げている、色あいも実にいい。

米国の古材を使った木タイルは古びた木の質感をそのまま使っている。これを定着させることができればいいと考えているのですが、これは古材そのまま。

布目の質感をもったタイルも柔らかい質感がいい。次のツヤを消したエンボスの素材にビアンコ・カララのプリントしたタイルも面白い。現実にはないモノだから・・・・。木や石を模したものが多い中で、何かの代替え品ではないモノがいいと思ってしまうのです。

この会社の原点は常滑にある、最後の写真が、常滑焼の自然釉がかかった渋い質感が、日本の焼き物のひとつの原点であり、そこから新たな製品が生まれるはずである。目先の流行に流されずに、人の心に埋め込まれた自然観を見失わないで常に本物を追う姿勢がいいですね。


元INAX,、今LIXILの2017展示会でした。

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by knos3 | 2017-10-20 22:00 | 木工所「折々」 | Trackback | Comments(1)