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真夜中の自転車屋クラフト ー ピラー交換

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気になる超軽量クロモりバイク、三上さんのケルビムはそろそろ出来たかなと、通勤帰路クラフトを覗いてみる。また新しい自転車が増えていた。オフホワイトのシックなクロモリのロード。これもいいね。今度オーダーするイシワタのトリプルバティッド、CーT485mm、トップ520mmのクロモリはどう?色はフェラーリレッドだけど。いろいろ勧めてくれるのですが、なかなか手がでません。

ポジションが合わない、JIANT RX500、サドル位置を20mm後ろに下げたいと思いセットバック50mmのシートピラーを探していたのだが、これがないんですね。

昨年、後ろ乗りのポジションをとるために、フィジーク・アリオネのように後ろに長いサドルが大流行した。これもうなずける、前乗りよりも後ろ乗りの方が楽に長く走るには適したポジションがとれる。引き脚も楽に使える。シート角76°のフレームに合うピラーはこの世には存在しないと思っていたのだが・・・。

三上さんところにありました。何気なくフックに架かったピラー、やぐら部の前後調整幅が60mm。これは凄い。何のために造られたものなのか、メーカーはサカエ輪業、SR MT E-100、とあります。ネットで調べると、SR-Sakae Ringyo MTE-100 Layback seatpost あるもんですね。米国のBike,bikes,bikes Yellow Jersey,Ltdというサイクルショップでナガサワや3RENSHOなどの日本製のバイクと一緒に扱っていました。

ところが径は26.4mmと中途半端なサイズ、27.2mmのフレームにはあと0.8mm足りない。これで乗って帰りたいというと。三上さんがハンドメイドシムをその場で造り始めました、どうするのかと見ていいると、泥よけのステンレス板を金床で叩いています。叩いて真直ぐに伸ばして、クルッと丸めます。「なんで、こんなことしているんだろう?」と言いながらも手を休めずに作業がすすむ。シムが出来上がり。さすが職人気質のクラフトマンシップMIKAMI。クイックもはずして、ステンレスボルトとナットを探してくれました、これで435gから380gへと軽量化。

早速クラフトで取り付けをしてもらう。勘で造ったシムもピッタリ、サドルが後ろ上がりの形状ですから、BBからサドル先端までを10mm後ろの60mmでセットして見た。高さはいつもの670mm。いい塩梅です。サドルのポジションひとつでこれほど変るか、重心が後ろに下がったおかげで、やっとお尻が落ち着き、ペダリングが無理なく廻る。いいね。

ピラー1本でイメージが変った、ただ者ではない雰囲気が漂う。ハンドルが遠くに行ってしまったので、今度はステムを交換しよう。

これがクラフトマンシップの神髄、困った問題をなんなく解決してくれる。三上さん、ありがとうございます。真夜中の自転車屋クラフト、いい自転車屋です。

ケルビムはまた今度と言ってました。見せてくださいね、ちょっとだけでいいから乗ってもいいかな。

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060614

knos3



グリスは専用かどうか?この疑問を聞いてみた。デュラのグリスでもいいそうです。粘度が低いが、専用グリスがない時はデュラのグリスを「これ高いねんで!」といいながら注入するそうだ。

ところが、問題がひとつ、ローラーブレーキは分解してはいけない。カシメをはずさないとばらせないため、組み立てても、元通りの精度が出ない、カチッとした感覚にはならないそうだ。三上さんは高い部品じゃないから、「交換したらええやん」と言ってました。

プロにはプロの技術がある。新らためてそう感じる言葉です。
by knos3 | 2006-06-14 23:45 | ポジション