写真と空と自転車と

竹中大工道具館「木の国フィンランドの伝統と革新ー工芸村フィスカルスとニカリの物語」ー カリ・ヴィルタネン

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どうもフィンランドに縁があるようで、昨年はフィンランド・デザイン展に出会ったし、今年は 竹中大工道具館にて木の国フィンランドの伝統と革新ー工芸村フィスカルスとニカリの物語ー、ニカリ社のカリ・ヴィルタネンの展示と講演会に行ってきた。

会場に並んだ椅子やテーブルはデザインされてないというほどシンプルな形をしている。よくみるとディテールに特徴が・・・・・作家の余計な個性を無くした家具はこれからの時代には好ましいデザインだと思う。家具デザイナーというよりは家具職人に近い感覚をもっているのだろう。シンプルな形ほど製作は難しくなるのだが、量産可能なようにできる限り簡単な作りになるよう工夫されている。製品には集成材や積層板が多く使われいることもあり工芸品というよりは工業製品。

下の写真は「究極の継ぎ手」を使って組んだ椅子。丸い脚に四方胴付は加工に手間がかかる。細い抜きをそのままホゾにして木栓を打ち込んで抜けないように留めたもの。これも職人技を少なくし量産品としてできる限り構造を簡単にしながら、完成度を高めるひとつの解決方法だろう。細い抜きなので強度を考えて2本にしているようです。

使う立場、設計する立場、作る立場、それぞれに見方が違う。今回は作る立場で下から裏を見る写真が多い。そうすると見えてくのモノが違ってくる。

展示を見た後でカリ・ヴィルタネンさんの講演がある。予約したつもりでしたが、確認の返信メールが来ていないのでリストから外れている。外れた人が多くいたので館長さんの好意で追加の席を用意してくれました、ありがとうございます。

1993年に森の中の工芸の村であるフィスカルスにある築1837年の古い鉄工場に移転。電力はもともと工場にあった水力発電を使っている。小さな製材所をつくってまで近場の森から切り出した材を使うという。できる限りローカルな資源を活かして生産し、地産地消を実践しながら理想的な環境でものづくりをしているようです。吉野材で家具を作る感覚はちかいかもしれません。

講演のなかでも言っていたが、最も直線を使うデザイナーと笑っていた。デザインするときに、はじめに構造を考え、次にどうやって作るか・・・・機械加工か手工具で加工するのか・・・・。キアズマの設計者からの依頼は「デザインされていない存在感の強くないもの」それがルディ・メルツのスツール。作家の個性とかいう余分な価値は邪魔なものになることもあるのでしょう。接着材もよくなって、車のフロントガラスを例えに出して、椅子が10秒でピタッと着くようになればいいと言っていた。伝統にとらわれすに、常に新しいことを考えているようです。


講演会で印象に残った言葉が3つ。

「売れるものを作りなさい。」

「構造・品質・長寿命」

「地産地消」

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knos3


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by knos3 | 2018-04-09 19:00 | 木工所「折々」 | Trackback | Comments(2)
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Commented by kinokoji at 2018-04-12 00:38
むかし行ったことがある竹中大工道具館とは 全く違いますね。震災ありましたから。
作るうえで参考になりますね。こうしたシンプルさも日本人の感覚にもあって 人気がありますよね。
実際の仕事依頼でも こうした傾向を感じていますが、私自身の作ってみたいものは こうした方向ではないな と感じています。詳細はいずれまた。
Commented by knos3 at 2018-04-13 21:59
簡素な作り方と簡素な姿が好ましいと思います。

実はシンクローカル、アクトグローバル。学校の「日本の木工を考える」という課題ででた結論がこの言葉なんですが、それを実践しているところがよかったので、今度見てきます。

いろんなモノや考え方があるほうが豊かな文化だと思ってます。