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ひとまず完成した「ゴッホの椅子」

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作り始めたゴッホの椅子は、2週間のうちに部品作りの宿題を済ませて、今週は組立から座面を編むところまで。まずは南京がんなで仕上げを1時間。西洋のカンナは初めて使いましたが、台が鉄や真鍮でなどの金属でできていてかっちり安定しているので台直しはいらないし、刃の出し具合をうまく調整すれば、思いのほかよく切れる。刃はローレットビスで固定するだけなので刃の出具合を微調整するのは意外とむつかしい・・・・。お借りした仕上げ用のカンナはいいカンナらしい。LIE-NIELSEN USAと書いてある真鍮のカンナが好みですが・・・・。銑で粗削りした部材を南京鉋で仕上げると、ほぼ正確な面になった。

つぎに穴あけ、傾斜した脚と背に合わせて角度をつけて脚に穴を開ける。ここも手動で4角いホゾに丸い穴をハンドドリルであける。40mmx35mmの脚に対して19mmの丸穴、しかも深さは27mmとギリギリまで深くとってあるので突き抜けないように注意!。ドリルの角度が治具に合うように横から合い方に見てもらう。このドリルも意外とよく切れる。

穴あけがすんだら、平面の前後を先に組立ていくのですが、ガツンと力で叩き込む感じで、丸穴の角がつぶれて4角になっていく。脚先のホゾは割れやすいので、ホゾの先を少し細くして面取りを大きくとって入りやすくしておく。私は先にツノを切ってしまったので前脚に一ヶ所だけ割れが入ってしまいました。さらに角度がついた前後をヌキでつなぐと。椅子の姿になり座枠が出来上がる。ここまで休憩もなしで昼休みの休憩も30分と短くして作業に没頭しても、もう3時半。まだ座編みが残っている。

今回はイグサの荒縄で編んでいく。後ろと前の幅が違うので、同じ寸法になるまで捨て編み。後ろの座枠からワッパを左右に作り、そこから捨て編み。後は一本を四方に回しながら編んでいく、・・・のだが、半分行ったところで間違いに気が付いた。時間が押しているので最後は主催者のMさんに手伝ってもらって完成。座編みは4隅の網目を直角にするのと、残りの幅を均等することを意識して編んでいくといい・・・・と後から気が付いた。

初めての生木の椅子は、普段やっている木工とは全く違います。丸太を割るという製材からはじまり、機械を使わず手の道具だけでもこれほどのモノができるのだという驚き。日本の竹を使う工芸と同じ感覚で木を扱うことが出来るということを、遠く西班牙と英国から学んだわけです。

機械のない時代にエネルギーを使わずに人の力だけで、身のまわりの自然から得た素材からモノでつくる技術は、これからやって来る時代に見合ったモノづくりのひとつの答えなのではないか・・・・。

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knos3

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by knos3 | 2017-02-27 20:00 | 学校