近江八幡から鈴鹿をこえて。 01
今年の走り納めに、鈴鹿を越えてみる。twtrf2さんにも米原からどう? と声をかけてみたが、年末はいろいろあって・・・と返事が来た。単独行なら、近江八幡から愛知川を遡って永源寺から、鈴鹿を越えていく道もある。木地師の里もあることだし、トンネルもできているので以前よりは楽に越えられるようだ・・・。
年末28日の朝、大阪駅はまだ通勤の渦中にある。速い人の流れを邪魔しないように、自転車をバラして改札を通る。ちょうど20分遅れの9:21新快速が来たので近江八幡まで。
寒っつ! 先日 下調べしたお気に入りの古道具屋でしばらく遊ばせてもらう。店の外にも大量の品々が置いてあり、店内も玉石混合で並べられた混沌とした世界では、すべての品を手に取って見ることができる。見る人が目と手で商品を選び宝探しのように見つけ出す感覚が面白い。値札が付いていないものが多いので躊躇するが、ご主人と器の話をしながら、これは根来風の塗りだとか、5客揃っていればいいものなのに・・・・とか、これは江戸中期、明治とか教えてくれる。面白かったのは、染付の蒸し物腕にほんのわずかに金が入っている。明治になってから庶民にも金が入ったものが使われ出した、その頃のものだろう・・・・後からわざわざ金を入れてもらったものもあるらしい。わずかに金と赤が入った染付の椀はいい感じなので、私の昼食用の腕になる予定。蒔絵の煙草いれもいい。
他にも数点、ウェストバッグには入らないので、宅急便で大阪へ・・・・。お土産にレース状の白い花が咲くという烏瓜の実をいただいた。種子は戎大黒の形をしていて、縁起がいいのだとか・・・・。5年育てれば花が咲く。
床座の生活には脇息が欲しいと思っているのだが、ここのは壊れているので、どこかにないものか・・・・。
我家の選択基準は蒐集ではなく実用品として、骨董ではなく古い道具を日常で使うことにある。古道具は今のものにはない趣があって、絵付けは達者な筆ではなくても味わいがある手描きがいいし、年を経た陶器には染みやくすみがあるが、それもまた真新しい陶器にはない深みを感じるのだ。しかし、価格を見ると、作る気がなくなって行くのは、嬉しいような淋しいような・・・・・複雑な心境になってしまうのだ。
レジの後ろには、ご主人の取り置きが置いてあり、非売品。江戸の白磁は白の基準として置いてあるそうで、伊万里の染付を見た目にはポッテリとした白が美しい。縁がキリッとして欠けていても姿にキレがある。 ここを始めに見せてもらうのがいいかもしれません。
近江八幡で遊びすぎた・・・・。時間は1時半。走ると風が冷たいので、ネックウォーマーを手に入れて、鈴鹿に向かって走る・・・・。
151228
knos3