ハン・フェン「Floating City2011-13 : あいちトリエンナーレ2013」
展示室いっぱいに広がった都市の模型が、大地に根を生やしているはずのビル群が、フワフワと宙に浮かんで、ゆらりゆらりと揺れている。テグスで吊ったトレーシングペーパーの建物、写真をラフに貼ってある、どことなく仮設っぽい浮かんだ都市。
思考の間にすっと入ってくる。理屈じゃない、感覚。アートは考えるんじゃない、感じること。それが面白い。
地震の揺れとか、都市の不安定さとか、儚さ、無常、空、・・・・
展示室を出ると、同じ作家のモノトーンの淡彩で描かれた川の流れ、ドームのトンネル。おぼろげな絵画。
批判的ではない、小さな声でささやくようなメッセージ、考える隙間を与え、想いを呼び起こす。
けっして、写真では伝わりません、モノとしての存在感がないと。
130817
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