蘇った LUXMAN L-570
2年越しの大修理が終わってLuxman L-570が帰ってきた。新しいアンプを買った時のような気分、まずは聴いてみたい・・・・はやる気持ちで、30kgの重いアンプをひとりで箱から出して仮のセッティング。こんな時には馬鹿力が出るものです。
このアンプから音が出るのは何年かぶりです。電源を入れた時の音は、ん・・・?。しばらくすると安定して、滑らかな音に変化します。このアンプは、コントロール部をパスするダイレクトスイッチを入れないといい音で鳴らないことを忘れていました。さらに透明感のある綺麗な音が蘇る。外は暑いし、クーラーを利かせた部屋で音に包まれた至福の時間・・・・。
Fourplay / BallRan、
Marcin Wasilewski Trio / Diamonds And Pearls、
Marina Piccinini & Brazilian Guitar Duo / Sonata In B-Minor BWV 1030: 1. Andante、
Gustav Leonhardt / Bach: Goldberg Variations, BWV 988 - Aria
Jeff Beck / Two Rivers
Chuck Loeb / Billy's Song
Hilary Hahn / Bach: Violin Partita #3 In E, BWV 1006 - Preludio
Jaco Pastorius / Chicken
Bill Evans Trio / Waltz For Debby (Take 2)
Miles Davis / Fall
Trijntje Oosterhuis / Rock With You
Nikita Magaloff / Chopin: Waltz #9 In A Flat, Op. 69/1, "L'Adieu"
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心地よい時間が、あっという間に過ぎて行く。
ひさびさのL-570の音は、BallRanのベースはズーンッと低く響き。チェンバロの弦を引っ掻く音はあくまでも繊細かつ透明な音が蘇った。Chuck Loebの何曲かは、ビリついていたのですが、それもなくなりました。Marcin Wasilewski Trioもよりクールに聴こえます。
音域が広がったように感じるとは、耳のいい嫁の言葉。プラシーボ効果もあるのでしょうが、しっかりとした透明な音。落ち着いた、広がりのある音になったように感じます。DACやUSBインターフェイスが変わったことも音が良くなったと感じる大きな要素のひとつでしょう。これで、LPレコードも聴く事ができるようになったし・・・・。
修理完了の電話をもらって、先週、店まで確認に行って、ご主人の話を聞いて来た。満身創痍だったようで、A級動作のアンプですから、発熱が凄い。そのアンプを音がいいからと、5年程電源を入れっぱなしにしていたことが、良くなかったようです。取り外したパーツを見るだけでも、大変さがよく分かります。1989年製の24才のアンプは、容量抜けした電解コンデンサー、信号切り替え用の窒素ガス封入金接点リレーが十数個、ターミナルの樹脂も熱でボロボロ、不良ハンダも多く、メーカーなら修理出来ないものを、2週間、手間ひまかけてしっかり修理していただきました。フロントパネルもリアパネルの端子類も全てピカピカに磨いてあります。
これからは貴重な技術が失われて行く時代。修理してくれる人がいるからこそ、大切なモノを修理して大切に使う。オーディオが衰退してしまった今の世の中には、この時代の高い技術はもうありません。今後も出てくる事はもうないでしょうから、貴重な財産です。オーディオも自転車も・・・・・。
オーディオクラブ「響」の中島さん、ありがとうございます。
HIBIKI 「響」
2年経った HIBIKI「響」 130518
130713
knos3
オーディオの足跡 LUXMAN L-570