デンマークのデザイン
フリッツ・ハンセン、バング&オルフセンなど、おなじみのデンマークブランド。質の高いデザインの製品が数多くある。
北欧のモダンデザインがスカンジナビアデザインとして花開いたのが、1950ー1960年代。実用的で長く使える飽きのこないデザインが特徴。いまでもヤコブセン、ハンス・ウェグナー、ポール・ヘニングセン、アルバア・アアルト、などは今でも変わらず店に並んでいます。古くてもいいものはいいという、共通の価値観が共有されているように感じます。
デザインは洗練されているモノが多く、ボトムのレベルが高い。つまらないものはありません。どんなモノでも北欧のモダンデザインの様式で家具や雑貨が今でも作られているのを見ると、それが伝統の様式というものでしょう。店の厨房でもきれいに見えるのは、違和感を感じさせるおかしなモノがないからでしょう。
今年はオレンジとか今年はミモレ丈とか、ファッションの流行はあまり感じません。多くの人の服装は全身真っ黒、シンプルで格好がいい。
街にはファッションに混じって、家具、食器を扱う店が多くある。寒く長い冬を、室内を心地よくして快適に暮らすためにデザインの質を高めているらしい・・・・。街を歩くと、古いものの中に新しいものが作られていて、バランス良く構成されている、古いものは古いもので、レンガを積んで、石を積んで、補修して使っている。たとえ補修の跡が目についても100年経てば同じ色になるだろう・・・・。新しいものばかりではなく古いものを大切に使ってる街なのだ。
作家の店が多いのも特徴のひとつですが、日本と違うのは、家具と食器とアクセサリーなど、違う作家のモノでも違和感なく合わせることができる。共通の価値観の中での穏やかな個性を主張する作品に好感がもてます。ひとつのスタイルをスカンジナビア諸国が守っているように感じます。
わずか一週間の北欧滞在でしたが、デザインを生活という視点で見直すと、これから穏やかに生きるための、ひとつの方向を示しているように思います。
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knos3