雪の朝、Lucie Rie展を見に行く。
13日が最終日のルーシー・リー展、今、気になる陶芸家のひとり。先週は1時間待ちの大盛況で、さすがに待ち切れないので、すいている今朝、一番のつもりが、カーテンを開けると真っ白の雪景色・・・・。電話で状況を聞いてみると、並んではいるが10分程度と聞いて、雪の降る中をMTBで出撃。
一昨年の日曜美術館で見た陶芸家、ルーシー・リー。1902年3月16日、ウイーン生まれ。
どこかに和の香りを感じるモダンな日常食器は、民芸の河井寛次郎や浜田庄司が今の時代に生きていればこんな食器達を作ったのだろうか・・・・・。
ウイーンからロンドンへ、ゼセッションからアーツアンドクラフツへ、30-80年代と年代順に並んだ展示も、作風の変化がよく見えて興味深い。とくに70年-80年代の作品は、これまでの様々な技法や様式を統合したもので、薄くシャープでシンプルなフォルムに描かれた独特の線彫りと、味のある釉薬の色合いとが調和したモダンな食器はどこから見てもルーシーリー・スタイルになっている。都会に生きた陶芸家といわれるモダンなスタイルが根底に流れているのだ。
ビデオギャラリーでは、窯を開ける時はいつもサプライズと言う、ルーシー・リーが愉しそうな表情で映っていた。女王様にも爵位にも興味を示さない、明治に生まれ、バブル崩壊の時代まで創作をつづけた、時代を超えたモダンな陶芸家である。
アーチストである前にアルチザンであれという言葉を思い出した・・・・。
ルーシー・リー展
010211
knos3